中東情勢が私たちの生活に影響を及ぼしています。
卵は約60年、販売価格がほとんど変わらなかったことから「物価の優等生」と言われています。
秋田市の瀧田養鶏場で生産・販売する卵の店頭価格は、2022年は10個入りパックが340円ほどで販売されていました。その後、1年に20円のペースで値上がりしていて、6月2日現在の販売価格は398円です。
値上がりの要因はニワトリの飼料価格の上昇で、比例して販売価格も上昇し続けています。
さらに、中東情勢の影響でプラスチック製品の原料である「ナフサ」が不足し、瀧田養鶏場では卵を使った菓子のパッケージにも影響が及んでいます。
ナフサ不足に飼料の高騰。先が見通せない中、瀧田養鶏場はできるだけ変わらない価格で商品を提供しようと奮闘しています。
秋田・潟上市にある卵専門店・たまごの樹です。
中東情勢の影響で、石油由来でプラスチック製品の原料であるナフサが不足する中、たまごの樹が菓子のパッケージに使うプラスチックの価格が、5月に約3割上がりました。
店の人気商品であるカステラの包装と中のトレーを合わせたコストは約17円でしたが、22~23円に値上がりしました。
年内に売り出す分までは在庫でカバーできそうですが、その後の入荷は不透明です。
パッケージデザインをシンプルなものに変更しようとしましたが、ナフサが不足しているとして、業者が新しいデザインの発注を停止しました。
瀧田養鶏場・瀧田史朗社長:
「率直なところ、どうしようもないし、困ったという気持ち。早くナフサを供給してもらい、普段通りに作れるようになれば」
卵の生産コストの上昇にも頭を悩ませています。
円安の影響でトウモロコシなどニワトリの飼料価格が高騰しています。
たまごの樹を運営する瀧田養鶏場の飼料にかかる費用は、2020年は月700万~800万円でしたが、2026年1月には約1400万円、さらに飼料価格が上がる7月には月に1500万円ほどになる予想で、この6年で約2倍に膨れ上がっています。
一方で、店は変わらぬ価格で卵を提供しようと、販売価格は2025年3月に改定した398円に据え置いています。
2日も開店と同時に卵を買い求める客の姿が見られました。
客は「卵はここで買っている。高くなっているとは思うが、サービスを親切にやってくれるから」「新鮮でおいしいので」と、たまごの樹で卵を買いたい理由を話しました。
瀧田養鶏場・瀧田史朗社長:
「今はどこも物価高で、お客さんにはできるだけ安く提供したい。会長もずっと『値上げはもう少し我慢しよう』と言っているし、私もできるだけ値上げを我慢しようとしているが、卵のプラパックもお菓子の包装も値段が上がるので、在庫があるうちは頑張るが、この後の値上げは必須」
生産者にとっても消費者にとっても、この状況が少しでも早く改善することを願うばかりです。
06月02日(火)19:00