クマ被害を防ぐ講習会が18日、秋田県由利本荘市で開かれ、人の生活圏にクマを寄せ付けない実践事例が紹介されました。クマの追い払いに使うのは、私たちの身近にいる動物です。
松田瑛生記者:
「東由利で栽培が盛んな栗が、去年クマによる甚大な被害を受けました。こうした被害の救世主として注目されるのが“犬”です」
講習会は、由利本荘市東由利で栗林を活用した地域おこしに取り組む住民らが企画しました。
18日は広島市で縄文柴犬の研究をしている柳樂倫さんが、犬を使って野生動物の被害を防いだ実践事例を紹介しました。
縄文柴犬研究センター理事・柳樂倫さん:
「クマをテリトリーの中に侵入させたらもう駄目。クマが『戦うしかない』と覚悟を決めてしまう。覚悟を決めてない緩衝地帯にいるときに『犬がいるからやめておこう』とクマに思わせることで未然に防げる」
柳樂さんが提案する追い払いは、犬を直接クマに立ち向かわせる方法ではありません。
柳樂倫さん:
「クマに対しては、1日朝夕、犬に縄張りを張らせるだけで相当においを感じてくれる」
柳樂さんの言う「縄張りを張る」とは、犬が尿をかけて自分のにおいをつける「マーキング」などを通じ、自分の領土を示して他の動物から守ろうとする行為です。
柳樂倫さん:
「犬の縄張りの訓練の仕方としては、家の周りを円周上に散歩するのが非常に大事。飼い主が歩きやすいアスファルトを歩いて往復して散歩するだけでは、犬が縄張りを張れていないと思う」
東由利地域の栗の実は、2025年秋にクマによる食害に遭いました。被害に遭った栗の木には生々しい傷跡が残り、枯れてしまった木もあります。
かつて放置されていた栗林を地域の有志が再生し、栗拾いのイベントを開くなどしてブランド化を目指しています。地域の活性化に向け、クマによる被害を何としても食い止めたいところです。
ひがしゆり栗の里づくり実行委員会・木内雅美さん:
「今年から栗林で作業するときは犬を連れている。犬と居ると動物たちが近寄ってくることもない。きょうの話を聞くと、犬がマーキングをしてくれているのだと思う。栗が落ちてきた後、被害がないのではないかと楽しみにしている」
参加者は、犬が動きやすいリードのつなぎ方なども学び、今後のクマ対策へのヒントを探っていました。
08月19日(水)19:00